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著作権を侵害したとして刑事事件化したり、民事で損害賠償請求訴訟となったりするケースは氷山の一角と考えられています。YouTube上の動画においても、ちょっと見ただけで著作権的に問題がありそうだと感じる動画は少なくありません。
まず、著作権を侵害している動画を発見したとしても、自分の権利を侵害するものでなければ通報や情報提供に結びつきにくいことが挙げられます。
それどころか、違法にアップロードされた動画を楽しみにしている視聴者までいる状況です。動画のコメント欄には、好意的な書き込みが多数あります。
また、膨大な量の動画の中から、自分の権利を侵害する動画を見つけることは至難の業とさえいえる難題です。どれだけ精力的に発見に努めたとしても、違法アップロード数が多すぎては間に合いません。
YouTubeで著作権を侵害する動画を発見した場合、考えられる対応は以下のとおりです。
緊急の課題としては権利侵害の状態を排除することとなります。そのため、YouTubeへの削除依頼は実行されやすいでしょう。侵害者を特定して自ら連絡を取るよりも早い対応が可能です。事実、削除された表示のある元動画を見かけることは珍しくありません。
民事訴訟や刑事訴訟に至るケースは全体から見れば多いとはいえなくても、著作権侵害の重大性の認識が深まっている中で、裁判沙汰となるケースは増えるものと予測されます。
これまでは著作権侵害をしても発覚しにくく、裁判沙汰になる可能性も低かったことから、安易に権利侵害行為に手を染めるケースが見受けられました。しかし、刑事の領域では著作権侵害の厳罰化が進んでいます。
著作権法違反は告訴がなければ公訴を提起できない親告罪として知られていました。しかし、一部の罪については告訴を要しない非親告罪となっています。
つまり、権利者の告訴がなくても捜査機関が独自に認知した著作権法違反事件ついて、検察官による公訴の提起(刑事裁判を起こすこと)が可能です。
著作権侵害に対する著作権法上の罰則は、段階的に重くなっています。3年以下の懲役または300万円以下の罰金だったものが、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金または両方となり、現在では10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金または両方です。法人の場合は罰金額が1億円以下~1億5,000万円以下~3億円以下とアップしています。
著作権侵害が民法上の不法行為であると同時に刑事罰が用意された犯罪であることの認識は、有名人がかかわるなど世間が驚くような事例によって広まる面があります。
YouTubeの視聴者やSNS界隈で有名な事件に編み物をめぐる著作権侵害があります。現在進行形の裁判の行方を多くの人が注目しているところです。
また、14歳の少年が逮捕された事件は年齢もさることながら、損害額の多さにも驚きでした。さらに、有名メイクアップアーティストの楽曲無断使用に関しては、許諾関係の曖昧さの危険性が示されています。
Youtubeにおける
音楽・楽曲著作権侵害の裁判
について詳しく見る
漫画を無断で
Youtubeにアップロードされた
裁判・判例について詳しく見る
著作権侵害について考えるきっかけとなり得る事件に注目し、内容を読み解くことで著作権の重要性や権利侵害の危険性など見えてくるものがあります。
インターネット関連の訴訟や個人情報の開示請求へ取り組む弁護士として有名。
インターネット上での著作権や肖像権、誹謗中傷などへ力を入れて対応。YoutubeやSNSでの訴訟にも詳しく、他弁護士事務所から相談や依頼者の紹介を受けている。
新しい分野の訴訟問題のため、誰でも気軽に相談ができるよう、LINEによる相談受付を行うなど、その親しみやすさからも支持を集めている。